全国戦没者追悼式で遺族代表の言葉に心打たれた
                       

8月15日、全国戦没者追悼式が天皇皇后両陛下御臨席のもと、日本武道館で行われた。

遺族代表、森本浩吉さん(77)の「父の顔も知らず」「貧乏に苦労を重ねた母の愛情」「父の享年の二倍半を超す年齢を迎え」という言葉が心に残った。また、海外に残されたままのご遺骨の収集、帰還にも言及され、国会議員としての責務を感じた。

森本さんは、「終戦後、生還を信じて待つそれぞれの家族のもとへ、最愛の夫や息子の戦死の公報が届けられますが、その現実に絶望と慟哭(どうこく)、号泣されたであろうことを、頑是(がんぜ)ない子供であった私達は知る由も無かったのです。貧乏に苦労を重ねた母の愛情と祖父母の慈愛にて成長した世代です。

私たちの多くは父の顔も知らず、父との記憶、思い出さえ無い、忘れ形見の遺児です。遺児たちは散華(さんげ)された父の享年の二倍半を超す年齢を迎えました。父への尊崇と追慕の気持ちには変わることはありません。

また、多くの母達は父の待つ、黄泉(よみ)の世に逝かれ、夫と再会して、子どもたちを育て上げたことを報告されたことと思っています。」と語った。

「貧困」や「困窮」ではなく、「貧乏」という平たい言葉を使って話されたことで、戦後の厳しい現実を一層、赤裸々に感じさせた。

さらに森本さんは「戦没者の遺骨収集を国の責務と明記した戦没者遺骨収集推進法に基づき、現地情報調査を加速させ、広大な戦域に残るご英霊のご遺骨の一柱でも多く、一日でも早く、祖国帰還が叶いますことを遺族は強く望んでいます」と述べられ、国会議員としての責任を感じた。

ちょうど、15日未明のNHKドキュメンタリー番組で、日本人の遺骨として収集されたものに現地の人の骨が混じっていることが、たびたびあり、菅官房長官も問題視していることや、遺骨のDNA鑑定をすれば、特定の個人として遺族の元に返せるのに、厚労省の担当者が「歯でなければDNA鑑定は行わない」として現地でまとめて火葬し、名前のわからない無縁仏として千鳥ケ淵戦没者墓苑に埋葬していることに対し、遺骨に携わった年老いた遺族らが怒っている様子が描かれていた。

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