外国で子どもたちに日本語を教える
                       
代表NPと(左:赤羽NP、右:佐野NP)
代表NPと(左:赤羽NP、右:佐野NP)

東南アジアの中高生に、現地の先生と一緒に日本語を教える「日本語パートナーズ」が6周年を迎え、感謝状贈呈式が秋に開かれた。
10カ国に1500人以上派遣された中には大学生や30代、40代の女性、定年後のシニア男性らがいる。帰国後、日本国内の外国出身児童に日本語の初歩を教えている人もいる。

国内には日本語がわからないために未就学となっている外国人児童も多く、このような形での活躍も大いに期待される。

外務省の関連団体である国際交流基金アジアセンターが主催。派遣期間は約10か月間。その前に1か月間、現地の言葉の特訓を受ける。

マレーシアから帰国した赤羽智子さん(40代後半の女性)は宇都宮市内で、日本語がわからないまま来日した児童が、転入する前に2か月程度、日本語を学べるよう、市教育委員会が開いている教室に勤めている。
子どもの出身国はばらばらで、教室に入る時期も終わる時期もばらばら。母語も様々で、こういった子どもがひと教室に10人のときもあれば1人のときもある。

赤羽さんは、「他民族国家マレーシアで教える経験をした私だからできると思う」と話していた。

この教室を映した映像に、「日直」という言葉があった。
赤羽さんは、「気づいてくれましたか!学校生活に慣れるための予備期間として、日直当番をつくっているんです。生徒が一人だけのときは先生である私と子どもで当番を代わりばんこにやっていた」と話していた。
「親に連れられて日本にやってくる子どもは、留学とは違うんです。自分で志望したわけではなく、突然、日本語で生活し、学校へ行かなければならなくなる環境へ放り込まれる」と話していたのが印象的だった。

インドネシア派遣NPと
インドネシア派遣NPと

沼津市で消防職員をしている佐野由生子さんは、職場の「3年間休職制度」を活用し、インドネシアで日本語パートナーズを務めた。
「帰国後、街でインドネシアの人かなと思ったら、必ずインドネシア語で声をかける。相手はびっくりして本当にうれしそうに話してくれる。」と語っていた。そりゃ相手はうれしいだろう。

ベトナムに派遣された女性の多くがアオザイを着ていた他、各国で購入した衣装を身に着けている人も多かった。ブルネイの帽子をかぶったシニア男性も。

女性のほうが多いが、彼ら彼女らによると、「派遣された国ではやはり日本のアニメが人気。ただ、音楽やテレビドラマなどは韓国に負けており、残念だった」という。
「先生、韓国ドラマ見ますか?」と尋ねられて戸惑ったり、日本のドラマでまだ海外で放映されている「おしん」に出てくる「大根めしをつくれますか、美味しいんですか?」「先生作りますか?」と尋ねられてあ然とした経験を語った。
ちなみに、大根めしと戦前日本の食糧難の時代に、ご飯に大根を混ぜて、かさ増しした料理。

武道が人気のある国も多く、佐野さんは合気道の黒帯組のため、普段はインドネシア人の先生に習っている子どもたちが「わっ、生(なま)の黒帯!」と合気道発祥の地である日本から持ってきた黒帯に感動してくれたという。

ベトナム派遣NPと
ベトナム派遣NPと

定年後にベトナムでパートナーズを務めた男性3人は、元は地方公務員、学校の先生、民間企業の社員。
「研修で初めてベトナム語を学んだ。中国語以上に発音が難しい言葉で大変だったが、外国で若い人たちと触れ合い、楽しかった!」と口をそろえた。
ベトナムの都市部の中学校や高校では、教えられる先生がいれば、第一、第二外国語として日本語を学ぶことができる。

私は12年前の外務大臣政務官時代から、「日本語を学びたいという人が世界にたくさんいる。ぜひ海外での日本語教育に力を入れるべきだ」と主張してきた。
安倍総理がASEANサミットで日本語パートナーズを推奨し、現地の先生と日本のボランティア(その国の言葉も日本語教育も専門ではない)が、チームティーチングで教えるというやり方は素晴らしいと思う。

また、日本に住む外国人が増え、子ども、大人合わせて日本語を知らずに来た人に対する日本語教育の必要性が増している。文部科学省によると、日本に来ている外国人の子どもで、就学状況が把握できない子どもが約1万8000人もいるという。
日本語パートナーズのOBを活用して、まずは基礎的な日本語を教えることを是非、進めるべきだ。日本語パートナーズの事業は東京オリンピック・パラリンピックを意識して始められ、2020年に終了予定だが、その後も続くよう尽力したい。

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