障害者教育の先駆者、杉山検校
                       

 墨田区千歳にある江島杉山神社の御祭神で、杉山和一総検校(けんぎょう)の遺徳顕彰会90周年の式典に出席した。

 江戸時代の超一流の盲人鍼灸師で、「総検校」とは盲人最高位の役職名。将軍徳川綱吉の「お抱え」で治療に当たるとともに、鍼・あんまの技術を教育する講習所を開いた。当時は、西洋医学が入ってきておらず、鍼など東洋医学が重要な役割を果たしていた。

 綱吉公の難病を治療し、回復後、「何か欲しいものはないか」と問われ、「一つ、目がほしいです」と答えたところ、「本所一ツ目」に土地と屋敷を与えられた。
 隅田川から東に一ツ目、二ツ目と地名があり、現在は都道の三ツ目通りと四ツ目通りだけが地名として残っている。

 私はお祝いの挨拶で、3つのことを述べた。
 第一に、神社の敷地に杉山検校の記念館と鍼・あんまの治療所を建設するにあたり、顕彰会から補助金探しを依頼され、走り回った結果、日本宝くじ協会の助成金採択の実現に至ったこと。

杉山和一記念館
杉山和一記念館

 次に、杉山検校が1682年に講習所を開いたのは、世界で最も早い障害者教育の場ということができ、ぜひ、学校の教科書でも取り上げてもらい、世に知らせてほしいことを訴えた。
墨田区視覚障害者福祉協会会長だった、故・加瀬三郎さんが「全盲の折り紙大使」と呼ばれ、途上国や、難民キャンプなどで子どもたちに喜ばれた話が複数の教科書で掲載されている話を挙げたところ、出席者の中には加瀬さんを知っている人が多く、うなずいていた。

 最後に、目の不自由な男性の死亡事故があった京浜東北線日暮里駅のホームに、ホームドアが設置されるよう尽力したことを報告した。
 同様の事故で夫を失った視覚障害者団体の役員らとともに、2月、JRの担当役員を訪ね、ホームドアの設置を要請したところ、ホームドアは2023年夏をめどに設置されることになった。

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