
海岸に漂着したゴミ(海ごみ)の処理推進のため、9年前に議員立法として制定された「美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保全に係る海岸漂着物等の処理等の推進に関する法律」(略称・海ごみ法)の改正案を衆議院環境委員長として提案した。12日、衆議院本会議で報告し、全会一致で衆議院を通過。14日、参議院環境委員会では私が趣旨説明を行った。15日、参議院本会議でも全会一致で成立した。

主な改正点は、第一に、これまでは海岸に流れ着いたごみだけを対象としていたのを、日本の沿岸海域を漂流したり、海岸近くの海底に沈んでいるごみを対象に加えること。
第二にマイクロプラスチックの問題を初めて取り上げたこと。
洗顔料に含まれるスクラブ(業界の自主規制でかなり減った)や、捨てられたペットボトルが細かく破壊されてできる、微細なプラスチックをマイクロプラスチックと呼ぶ。
マイクロプラスチックは、海洋環境に深刻な影響を及ぼすおそれがあり、処理も困難である。海岸漂着物であるプラスチックの処理、廃プラスチックの排出を抑制したり、再生利用により廃プラスチックの減量を図る。
国は海岸漂着物対策の推進に関する国際的な連携や、処理に関する技術協力など国際協力を進める。
海ごみの被害は、長崎県、熊本県、鹿児島県など西九州の離島でことに甚大である。特に冬の間、中国や韓国から海流に乗って、ペットボトルなどが打ち上げられる。
私も5月初め、長崎県対馬で、大量のトン袋(1トン入る袋)にごみが詰められているのを見た。
北朝鮮の木造漁船が、秋田県など日本海側の海岸に流れ着いたのも、「海岸漂着物」である。
海岸(陸地)の手前の海に浮かんでいることや海岸近くの海底に沈んでいるケースもあるので、今回の改正でこれ等を含めることにした。
災害時には大量のがれき、木材が沿岸の海に浮かび、漁船が出せなくなる。漁業や観光の敵である。
実際は、漁業関係者が大量のごみ処理に携わることとなり、現在でも政府が道府県を通じて、自治体や漁協に除去、処分する費用を補助金として支出(離島、過疎などにより、補助率が異なる)しており、この法律により、その対策が広がることになる。
最近も、タイ南部の海で、クジラが死亡し、その胃から大量のレジ袋が出てきたのをNHKが取り上げた。海の生物にも影響が出る。
議員立法の改正は、1年余り前から自民党の北川知克代議士、関芳弘代議士、公明党の江田康幸代議士が中心となって、与党内の議論を進め、今国会になってから野党の了解も取り付けまとめあげた。
私はちょうど、環境委員長の職にあり、提案者となれたことを、感謝したい。
参議院環境委員会で、共産党の質問に対し、北川衆議院議員が「マイクロプラスチックの抑制について、日本が議長国となる来年のG20で、リーダーシップを発揮できるよう、政府に取り組みを求めたい」と述べた。
私も後押ししたい。
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